事業案内

私たちは、檜皮葺、杮葺、銅板葺——これらの伝統的な技法を用いた社寺建築の屋根工事を専門に手がけながら、長年培ってきた職人の技を大切に受け継ぎ、確かな施工で地域の大切な建物を守り続けてきました。
社寺の屋根修繕や部分的な補修はもちろん、「こんなことを相談してもいいのだろうか」と迷われるようなちょっとしたお悩みごとまで幅広く対応します。どのようなご質問にも丁寧にお答えしながら、お宮さん、お寺さん、自治体関係者の皆さまにとって、いつでも気軽にお声がけいただける"頼れる存在"でありたいと願っています。
私たちの強み

豊富な人材と、確かな技術継承
Abundant talent, enduring tradition創業以来、檜皮葺をはじめとする伝統屋根工法に携わる中で、熟練の職人たちとの強固な信頼関係とネットワークを築いてきました。社内には若手から中堅、ベテランまで幅広い層の技能者が在籍し、一人ひとりが自身の役割を深く理解しながら、工程全体の品質を支えています。

小さなご相談にも、誠実に対応します
Every inquiry welcomed with care「雨漏りがしている」「屋根の一部がずれている」など、些細に思えることでもお気軽にご相談ください。現地での確認はもちろん、お写真による事前の判断も可能です。まずは状況を丁寧に伺い、最適な対応方法をご提案します。早期の対応が、建物を守る第一歩です。

全国各地に対応。山間部・離島もご相談ください
Nationwide service, no location too remote本拠地である関西を中心に、中国・北陸・東海、また九州や関東など全国の施工に対応しています。国内外を問わず、場所に左右されない技術力と機動力を強みに、離島や山間部など、アクセスが困難な地域でも、確かな準備と体制で高品質な施工をお届けします。

檜皮の採取から施工まで、一貫して対応
From bark to roof, complete expertise屋根材となる檜皮(ひわだ)の採取から、乾燥・整形・施工まで、すべての工程を自社で一貫して手がけています。素材の性質や道具の扱いに精通した職人が責任を持って作業にあたり、品質のばらつきがなく、安定した仕上がりをお約束します。

文化財修繕にも対応。豊富な実績と信頼
Heritage preservation through proven craftsmanship国宝・重要文化財に指定される社寺建築の修繕実績も多く、文化庁や自治体との連携が必要な工事に対応しています。建物ごとの歴史的背景や意匠を的確に把握した上で、丁寧・適切な工事を行い、後世に価値を残します。
主な施工実績
2020年
京都御所
- 清涼殿檜皮葺屋根葺工事
2017年
清水寺
- 本殿屋根工事
2016年
善光寺
- 経蔵保存修理工事
2012年
伊勢神宮
- 茶室屋根工事
2011年
厳島神社
- 能舞台保存修理工事
出雲大社
- 本殿ほか22棟建造物保存修理事業
対応範囲
檜皮葺

最も格式高く、由緒ある屋根工事
Roofing of the highest distinction檜皮葺は、檜の外樹皮を薄く剥き、幾重にも丁寧に重ねて仕上げる日本最古の伝統屋根工法です。その施工には極めて高い技術と手間が求められ、使用する檜も樹齢80年から100年以上という歳月を重ねたものでなければなりません。
単なる雨風をしのぐ機能を超えて、社寺建築における格式と象徴性を物語る"最上級の屋根"として、清水寺や出雲大社をはじめとする数々の重要文化財にその美しい姿を見ることができます。檜皮葺を持つということ——それは美と文化、そして伝統を守り続けるという"誇り"の証なのです。
葺き替え周期は約30年。自然素材だからこそ生まれる風合いと荘厳さは、現代建築では到底得ることのできない、まさに唯一無二の存在と言えるでしょう。
杮葺

繊細さと美しさを兼ね備えた伝統工法
Traditional craft of delicate beauty柾目の板材を幾重にも重ねることで通気性と軽量性を実現する杮葺は、神社や能舞台に美しい陰影を刻みながら、その繊細で洗練された佇まいを見せてくれます。檜皮葺ほどの格式を保ちつつも施工しやすいという特性から、地域の社や文化施設においても広く採用され、日本建築の美意識を現代に伝える重要な役割を担っています。
茅葺

日本の原風景を守る伝統工法
Preserving Japan's timeless landscapes厚く積み重ねた茅の層が断熱性と調湿性を発揮する茅葺は、自然素材ならではの温かみと呼吸する屋根として、神社仏閣から古民家再生まで幅広く愛され続けています。その施工には地域の気候風土や季節の移ろいへの深い理解が求められ、長年培われた職人の経験と勘こそが、美しく機能的な茅葺屋根の品質を決定づけています。
銅板葺

時と共に風合いを増す、現代との融合
Ageing gracefully, embracing modernity軽量でありながら優れた耐久性を誇る銅板葺——その最大の魅力は、ブロンズ色から黒色へ、そして美しい緑青(ろくしょう)へと時の流れとともに表情を変えていくことにあります。社寺の荘厳な雰囲気に深く調和しながらも、優れた加工性により装飾性の高い建築においても、その存在感を余すことなく発揮するのです。
施工までの流れ
お問い合わせ
まずはお問い合わせフォームよりご連絡ください。
「雨漏りしている」「屋根がずれてきた」「動物の被害かもしれない」など、小さなお困りごとでも遠慮なくご相談ください。
また、お問い合わせの際に屋根の状態がわかる写真をあらかじめ撮影・ご準備いただくと、打ち合わせや現地確認がスムーズに進みます。
現地確認・調査
ご希望の日程で現地に伺い、屋根の状態や建物の状況を直接確認します。檜皮葺や銅板葺など、工法に応じた職人が同行し、必要に応じて屋根に上がっての点検も行います。
なお、小規模な補修であれば、お客様が撮影された写真をもとに、現地訪問前に概算でのご提案を行うことも可能です。
ご提案・お見積り
現地調査の内容をもとに、最適な修繕方法や工法をご提案します。工期や素材、費用などについても丁寧にご説明し、ご納得いただいた上で正式にご契約となります。
お見積りは無料です。内容にご不安がある場合は、何度でもご説明します。
工事の実施
安全・確実・丁寧を基本に、熟練職人が工事を実施します。歴史的建造物の施工経験を持つ職人が対応しますので、文化財クラスの建築にも安心してお任せいただけます。
工程に応じたご報告や、必要に応じた現場写真の共有も行っています。
完了・ご確認・お支払い
工事完了後、現地にて状態をご確認いただき、施工内容にご納得いただけた後にご請求・お支払いいただきます。

よくあるご質問
見積もりは無料ですか?
はい、無料です。
屋根の苔を取ったり、屋根のズレなど小さな工事でも対応できますか?
もちろん可能です。小さな補修でも大切な建物を守るためには重要です。「こんなこと頼んでいいのかな」と思われる内容でも、まずは遠慮なくご相談ください。
海外でも依頼できますか?
はい、対応可能です。これまでにも海外での施工実績があります。場所や条件によって対応方法は変わりますので、まずは詳細をお知らせください。
離島など遠方にも来てもらえますか?
はい、大丈夫です。離島・山間部など全国各地での施工実績があります。現地調査から施工まで、自社の職人が責任を持って対応しますので、地域を問わず安心してご依頼ください。
屋根工事以外もお願いできますか?
はい、可能です。破風・懸魚・建具・小宮など、社寺建築に関わる部分的な修繕や補修も対応しています。ただし、新築工事については内容や規模によってお受けできない場合もあります。とはいえ、「どこに頼めばよいかわからない」といったお悩みにも、信頼できる施工会社をご紹介できますので、まずはお気軽にご相談ください。
銅板葺から檜皮葺など、屋根の工法変更は可能ですか?
可能です。建物の構造や地域の気候、維持管理のしやすさなどを踏まえて、適切なご提案をします。
庭にある小さな小宮が傷んでいます。修理できますか?
はい、小さな祠やお堂の修繕も承っています。部分的な修復や屋根の掛け替え、台座の補修なども対応可能です。お気軽にご相談ください。
新しく社や寺を建てたいのですが、どこに相談すればいいかわかりません。
まずは一度ご相談ください。信頼できる施工会社をご紹介することも可能です。