
伊弉諾神宮
杮葺
境内社淡路祖霊社杮葺工事
- 兵庫県
- 令和4年

施工前

施工中

施工後
施工について
銅板葺きで葺いてあった屋根をめくり、杮葺きに変更して施工をする計画となりました。宮司様も植物性屋根に対する思いもあり、また本殿同様に棟は新しく地元の淡路産瓦を使用しての棟造りとなりました。今回は建物の場所も境内地内で移設を行い、大規模な改修工事でした。屋根工事を請け負いましたが、緑青色の銅板屋根から木肌の色をした風合いに変化し、自然と調和した趣になったと思います。
伊弉諾神宮について
兵庫県淡路市、多賀の伊弉諾神宮境内に鎮座する「淡路祖霊社(あわじそれいしゃ)」は、明治9年(1876年)に創建され、淡路島出身の先覚者・賢人や功労者など、約8,000柱の御霊を祀る境内社です。太平洋戦争終結後には、神戸護國神社から分霊を迎え、戦没者の英霊も合祀されました。併設される遺品館には、戦没者の名を刻んだ金属板や遺品、軍務資料が展示され、淡路島の歴史と地域の信仰を今に伝えています。令和4年(2022年)には、境内の天然記念物「夫婦大楠」の保全を目的とした移築・修理が行われ、本殿遷座祭が斎行されました。神宮の主要建造物とは異なる格式を持ちながらも、地域の精神と伝統を象徴する重要な社殿です。
